ネットカフェ難民の現状~甘い汁を吸う悪徳派遣会社~
08/09/27 更新
ネットカフェ難民~景気回復の陰で~
日本経済は、戦後最大の景気拡大がつづいている。しかし、その陰で、企業がデフレ経済を生き抜くために、コスト削減・価格競争力の維持に躍起になり、安価な労働力を求めた結果、日雇いや短期派遣などの非正規雇用が増加した。また労働者派遣法の改正も、この非正規雇用増加の大きな要因となっている。現在では3人に1人は非正規雇用者といわれる。一度非正規雇用になると、正規雇用になるのは難しく、働いても働いても生活レベルが向上せず、貧困層の拡大へとつながっている。「ネットカフェ難民」の多くは、この日雇いや短期派遣などの労働に従事しているのだ。
「ネットカフェ難民」とは
親からの虐待で家出したり、リストラにより住み込み先を失ったりと、さまざまな理由から特定の住居をもたず、週の半分以上を24時間営業のインターネットカフェや漫画喫茶などで寝泊りする人をさして「ネットカフェ難民」と呼ぶ。2007年8月の厚生労働省の調査では、この「ネットカフェ難民」の数が、全国推定約5400人。このうちの約半数が、日雇いや短期派遣などの非正規労働者で、全体の約25パーセントが20代だという。
「ネットカフェ難民」の生活&仕事
典型的な「ネットカフェ難民」の生活パターンは以下のようなものである。"日雇い派遣"の労働を終えた後、荷物をコインロッカーにしまい、24時間営業のネットカフェへ。携帯電話で派遣会社に連絡し、次の仕事があるか確認をとる。仕事は毎日確保できるわけではなく、仕事がない日はネットカフェよりも安くすごせるファストフード店や、時には路上で過ごす。
悪徳派遣会社の問題発覚
多くの「ネットカフェ難民」が従事している"日雇い派遣"については、偽装請負や給与ピンはねなどの違法行為をする悪徳業者の問題が発覚している。こうしたことから厚生労働省では、2009年を目途に日雇い派遣事業を原則禁止する方向で検討している。
「ネットカフェ難民」の未来
「ネットカフェ難民」といわれる人たちの多くは、働く意思をもっている。そして、本来は衣食住が満たされた生活を望んでいるのだ。「ネットカフェ難民」から脱するためには、安定した仕事と収入を確保する必要がある。今後は、政府だけでなく地方自治体や企業が協力して、労働意欲のある「ネットカフェ難民」が安定した生活ができるよう、彼らの教育や訓練に力を入れていくことが望まれる。













